ラテン語格言

Nemo ante mortem beatus.

「ネーモー・アンテ・モルテム・ベアートゥス」と読みます。
nēmōは、nēmō(誰も~ない)の単数・主格です。文の主語です。
動詞est(sumの直説法・現在、3人称単数)が省略されています。
anteは「<対格>の前に」を意味する前置詞です。
mortemは第3変化名詞mors,-tis f.(死)の単数・対格です。
beātusは第1・第2変化形容詞beātus,-a,-um(幸福な)の男性・単数・主格です。nēmōと性・数・格が一致します。文の補語です。
「だれも死ぬまでは幸福ではない。」と訳せます。
キケローによって「歴史の父」と称せられたヘロドトスの言葉のラテン語訳です。『歴史』(岩波文庫、松平千秋訳)の第一巻にある「クロイソス物語」に見られます。これは一見残酷なせりふのようですが、一難去ってまた一難といった感じで生きていく私たちにとって、リアリティのある言葉と映ります。

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