Non possidentem multa vocaveris recte beatum.

  • URLをコピーしました!

「ノーン・ポッシデンテム・ムルタ・ウォカーウェリス・レクテー・ベアートゥム」と読みます。
possidentemは「所有する」を意味する第2変化動詞possideoの現在分詞、男性・単数・対格です。
multaは「多くの」を意味する第1・第2変化形容詞multus,-a,-umの中性・複数・対格です。ここでは名詞的に使われています。
vocaverisは「呼ぶ」を意味する第1変化動詞vocoの直説法・能動態・未来完了、2人称単数です。
recteは「正しく」を意味する副詞です。
beatumは「幸福な」を意味する第1・第2変化形容詞beatus,-a,-umの男性・単数・対格です。
「あなたは多くを所有する人を正しく幸福であると呼ぶことはできないだろう」と訳せます。
ホラーティウスの『詩集』に見られる表現です(Hor.Carm.4.9.45-46)。

ホラティウス全集
鈴木 一郎
4472119013

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

目次