Rem actam agis. 骨折り損のくたびれ儲け

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プラウトゥス:骨折り損のくたびれ儲け

語彙と文法

「レム・アクタム・アギス」と読みます。
remは「事、問題」を意味する第5変化名詞 rēs,reī f.の単数・対格です。
actamは「行う、果たす」を意味する第3変化名詞 agō,-ereの完了分詞、女性・単数・対格です。remにかかります。
agisはagō,-ereの直説法・能動態・現在、2人称単数です。
「あなたは行われた事柄を行っている」と訳せます。
意味を汲むと「あなたは済んだ事を行っている」、「無駄骨を折っている」という訳も可能です。「骨折り損のくたびれ儲け」という意味です。
プラウトゥスの『プセウドルス』に見られる表現です(Pseudolus 260)。

文献案内

プラウトゥスの『プセウドルス』は京大学術出版会の翻訳(ローマ喜劇集〈4)で読むことができます。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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