Lupus in fabula. 噂をすれば影がさす

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噂をすれば影が差す:テレンティウス

語彙と文法

「ルプス・イン・ファーブラー」と読みます。
lupus は「狼」という意味の第2変化名詞lupus,-ī m.の単数・主格です。
inは「<奪格>における」を意味します。
fābulā は「話、会話、物語」を意味する第1変化名詞fābulā,-ae f.の単数・奪格です。
直訳は「話の中の狼」となります。
「噂話をすれば影(その当人)が現れる)」という意味で用いられることわざです。

和訳

ギリシャ・ローマ名言集」(ローマの部:17番)では「噂をすれば影がさす」と訳されています。この名言集はギリシャ語、ラテン語に関心を寄せるすべての人にお勧めできます。

言葉の背景

狼にたとえられている人物(=頑固親父デメア)の話をしているとその本人が現れた、という驚きの言葉として、テレンティウスの『兄弟』に見られる言葉です(Ter.Ad.537)。テレンティウスの生み出した言葉というより当時のことわざだったと考えられます。テレンティウスの残存作品は少なく、次の京大学術出版会の翻訳で読むことができます。私も『兄弟』の訳を担当しました。

ローマ喜劇集〈5〉 (西洋古典叢書)
テレンティウス 木村 健治
4876981396

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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