Longum est iter per praecepta, breve et efficax per exempla.

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語彙と文法

「ロングム・エスト・イテル・ペル・プラエケプタ・ブレウェ・エト・エッフィカークス・ペル・エクセンプラ」と読みます。
longumは第1・第2変化形容詞longus,-a,-um(長い)の中性・単数・主格です。文の補語です。
estは不規則動詞sum,esse(である)の直説法・現在、3人称単数です。
iterはiter,itineris n.(道)の単数・主格です。文の主語です。
perは「<対格>を通じて」を意味する前置詞です。
praeceptaはpraeceptum,-ī n.(教え)の複数・対格です。
breveは第3変化形容詞brevis,-e(短い)の中性・単数・主格です。後半の文の補語です。
etはbreveとefficaxをつなぎます。
efficaxは第3変化形容詞efficax,-ācis(効果的な)の中性・単数・主格です。後半の文の二つ目の補語です。
perは「<対格>を通じて」を意味する前置詞です。
exemplaはexemplum,-ī n.(実例)の複数・対格です。
「教えによる道は長く、実例による道は短く、効果的である」と訳せます。
「理屈より手本を見せる方が早い」という意味になります。
これと似た表現として、Exempla docent, non jubent.(模範は教える、命令しない)という格言があります。
セネカ『倫理書簡集』見られる言葉です(Ep.1.6.5)。
(原文の語順はLongum iter est…)

文献案内

セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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