Quis custodiet ipsos custodes?

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「クゥィス・クストーディエト・イプソース・クストーデース」と読みます。
quisは「誰が」を意味する疑問代名詞quis,quae,quidの男性・単数・主格です。
custōdietは「見張る」を意味する第4変化動詞custōdiō,-īre の直説法・能動態・未来、3人称単数です。
ipsōsは「自ら、~自身」を意味する強意代名詞ipse,ipsa,ipsum の男性・複数・対格です。custōdēsにかかります。
custōdēs は「見張り人」を意味する第3変化名詞custōs,-ōdis c. の複数・対格です。この名詞は男性名詞としても、女性名詞としても用いられます。ipsōsの形から、男性名詞として用いられていることがわかります。
「誰が見張り人自身を見張るのだろうか」と訳せます。
ローマの風刺詩人ユウェナーリスの言葉です(Juv.6.347-348)。

ローマ諷刺詩集 (岩波文庫)
ペルシウス ユウェナーリス 国原 吉之助

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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