Quem metui moritura?

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Quem metui moritura?

語彙と文法

「クゥェム・メトゥイー・モリトゥーラ」と読みます。
quemは「誰」を意味する疑問代名詞quis,quid の男性・単数・対格です。「誰を」。
metuīは「恐れる」を意味する第3変化動詞 metuō,-ere の直説法・能動態・完了、1人称単数です。「私は恐れた」。
moritūraは「死ぬ」を意味する形式受動態動詞 morior,morī の未来分詞、女性・単数・主格です。
「死のうとする者として(死を覚悟しながら)私は誰を恐れたのか」と訳せます。
ウェルギリウスの『アエネーイス』に見られる言葉です(Verg.Aen.4.604)。

カルタゴの女王ディードーの台詞です。

文献案内

『アエネーイス』は京大学術出版会の翻訳で読むことができます。

アエネーイス (西洋古典叢書)
ウェルギリウス 岡 道男
4876981264

ディードー

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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