Multa petentibus desunt multa.

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「ムルタ・ペテンティブス・デースント・ムルタ」と読みます。
multa は「多くの」を意味する第1・第2変化形容詞 multus,-a,-um の中性・複数・対格です。「形容詞の名詞的用法」で、「多くのものを」。
petentibus は「求める」を意味する第3変化動詞 petō,-ere の現在分詞、男性・複数・与格です。ここでは名詞的に使われています。「求める者に」。
dēsunt は「欠ける」という意味の不規則動詞 dēsum,-esse の直説法・能動態・現在、3人称複数です。
後半の multa (中性・複数・主格)が dēsunt の主語になります。※中性は主格と対格が同じ形です。
「多くを求める者には多くのものが足りない」、「多くを求める者には多くが欠乏する」と訳せます。
ホラーティウス、『詩集』に見られる表現です(Hor.Carm.3.16.42-43)。

Horace: Satires, Epistles and Ars Poetica (Loeb Classical Library, No. 194) (English and Latin Edition)
Horace H. Rushton Fairclough

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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