語彙と文法
「ウィーターテ・クゥァエクムクゥェ・ウルゴー・プラケント・クゥァエ・カースス・アットリブイト」と読みます。
vītāteは「避ける」を意味する第1変化動詞 vītō,-āre の命令法・能動態・現在、2人称複数です。
quaecumqueは不定関係代名詞 quicumque,quaecumque,quodcumqueの中性・複数・主格です。「~するものは何でも」という意味になります。英語のwhateverを思い出してよいでしょう。
vulgōは「大衆」を意味する第2変化名詞 vulgus,-ī m. の単数・与格です。placentがこの形を要求しています。
placentは「<与格>に喜びとなる、に喜ばれる」を意味する第2変化動詞 placeō,-ēre の直説法・能動態・現在、3人称複数です。
「大衆に喜ばれるものはなんであれ、避けよ」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる言葉です(Ep.8.3)。
セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也