Facile omnes, cum valemus, recta consilia aegrotis damus.

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「ファキレ・オムネース・クム・ウァレームス・レクタ・コンシリア・アエグローターティース・ダムス」と読みます。
facile は「容易に」を意味する副詞です。
omnēsは「すべての」を意味する第3変化形容詞 omnis,-eの男性・複数・主格です。これは、valēmusで想定される一人称複数の主語nōsと「性・数・格が一致」します。述語的に訳します。「我々はみな」。
cumは「~するときに」を意味する接続詞です。
valēmusは「元気で或る」を意味する第2変化動詞valeō,-ēreの直説法・能動態・現在、1人称複数です。
rectaは「正しい」を意味する第1・第2変化形容詞 rectus,-a,-umの中性・複数・対格で、consiliaにかかります。
consiliaは「忠告」を意味する第2変化名詞consilium,-ī n.の複数・対格で、damusの目的語です。
aegrōtīsは第1・第2変化形容詞aegrōtus,-a,-um(病んでいる)の男性・複数・与格です。damusの間接目的語です。
damusは「与える」を意味する不規則動詞dō,dareの直説法・能動態・現在、1人称複数です。
「我々はみな、元気なときには病んでいる人たちに正しい忠告を容易に与える」と訳せます。
テレンティウスの『アンドロス島の女』に見られる表現です(309)。

ローマ喜劇集〈5〉 (西洋古典叢書)
テレンティウス
京都大学学術出版会
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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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