「ニヒル・レールム・フーマーナールム・シネ・デイー・ヌーミネ・ゲリトゥル」と読みます。
nihilは英語のnothingに相当し、「無」を意味します(中性・単数・主格)。
rerumは「事、出来事」を意味する第5変化女性名詞 resの複数・属格です。
humanarumは「人間の、人間的な」を意味する第1・第2変化形容詞humanus,-a,-um の女性・複数・属格です。
sineは「~なしに」を意味する奪格支配の前置詞です。
deiは「神」を意味する第2変化男性名詞deusの単数・属格です。
numineは「神意」を意味する第3変化中性名詞 numenの単数・奪格です。
geriturは「行う、なす」を意味する第3変化動詞 geroの直説法・受動態・現在、3人称単数です。
「人間の出来事は、神の意志なしに何もなされない」と訳せます。
ネポースの『英雄伝』に見られる言葉です(Timo.4.3)。
英雄伝 (叢書アレクサンドリア図書館)
ネポス 上村 健二