Nihil rerum humanarum sine dei numine geritur.

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「ニヒル・レールム・フーマーナールム・シネ・デイー・ヌーミネ・ゲリトゥル」と読みます。
nihilは英語のnothingに相当し、「無」を意味します(中性・単数・主格)。
rērumは「事、出来事」を意味する第5変化名詞 rēs,reī f. の複数・属格です。
hūmānārumは「人間の、人間的な」を意味する第1・第2変化形容詞hūmānus,-a,-um の女性・複数・属格です。
sineは「~なしに」を意味する奪格支配の前置詞です。
deīは「神」を意味する第2変化男性名詞deus,-ī m. の単数・属格です。nūmineにかかります。
nūmineは「神意」を意味する第3変化名詞 nūmen,nūminis n. の単数・奪格です。
geriturは「行う、なす」を意味する第3変化動詞 gerō,-ere の直説法・受動態・現在、3人称単数です。
「人間の出来事は、神の意志なしに何もなされない」と訳せます。
ネポースの『英雄伝』に見られる言葉です(Timo.4.3)。

英雄伝 (叢書アレクサンドリア図書館)
ネポス 上村 健二
4772003975

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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