Historia est testis temporum, lux veritatis, vita memoriae, magistra vitae, nuntia vetustatis.

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語彙と文法

「ヒストリア・エスト・テスティス・テンポルム・ルクス・ウェーリターティス・ウィータ・メモリアエ・マギストラ・ウィータエ・ヌンティア・ウェトゥスターティス」と読みます。
historiaは「歴史」を意味する第1変化名詞historia,-ae f.の単数・主格です。
testisは「証人」を意味する第3変化名詞testis,-is c.の単数・主格です。
temporumは複数で「時代」を意味する第3変化名詞 tempus,-poris n.の複数・属格です。
luxは「光」を意味する第3変化名詞lux,lūcis c.の単数・主格です。
vēritātisは「真実」を意味する第3変化名詞vēritās,-ātis f.の単数・属格です。
vītaは「命、生命」を意味する第1変化名詞vīta,-ae f.の単数・主格です。
memoriaeは「記憶、思い出」を意味する第1変化名詞memoria,-ae f. の単数・属格です。
magistraは「(女)教師」を意味する第1変化名詞magistra,-ae f.の単数・主格です。
vītaeは「人生」を意味する第1変化名詞vīta,-ae f. の単数・属格です。
nuntiaは「使者」を意味する第1変化名詞 nuntia,-ae f.の単数・主格です。
vetustātisは「老年、古い伝承」を意味する第3変化名詞 vetustās,-ātis f. の単数・属格です。
「歴史は時代の証人、真実の光、思い出の生命、人生の教師、古い伝承の使者である」と訳せます。
キケローの『弁論家について』に見られる表現です(2.36)。

男性名詞、単数・主格のmagisterやnuntiusでなくmagistraやnuntia が選ばれる理由は、主語のhistoriaが女性名詞だからです。testisとluxは男性名詞としても女性名詞としても用いられます。ここでは女性名詞として用いられる例です。

弁論家について〈上〉 (岩波文庫)
キケロー Cicero
4003361148

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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