Epistula enim non erubescit.

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「エピストゥラ・エニム・ノーン・エールベースキット」と読みます。
Epistula は「手紙」を意味する第1変化名詞epistula,-ae f.の単数・主格です。文の主語です。
enim は接続詞で、この文では「なぜならば」と訳せます。
ērubēscit は、「赤面する」という意味の第3変化動詞 ērubēscō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「というのも、手紙は赤面しないから」と訳せます。
直にあって話すのは照れくさいことでも、手紙なら赤面せずに語ることが出来るというニュアンスでしょう。
キケローの言葉です(Epistulae ad Familiārēs.5)
主語に当たるepistulaをcharta(カルタ:手紙)とする表現も知られます(Charta nōn ērubescit.)。

キケロー

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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