Requiescat in pace. (R.I.P.)

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「レクゥィエスカト・イン・パーケ」と読みます。
requiescat は「休む、休息する」を意味する第3変化動詞requiescō,-ere の接続法・能動態・現在、3人称単数です。
主語は「死者」を想定しています。接続法が使われるため命令のニュアンスを帯びます。
in は奪格支配の前置詞です。
pāce は「平和、平穏」を意味する第3変化名詞 pax,pācis f. の単数・奪格です。
in pāce は英語のin peace と同じく、「平穏の内に」、「安らかに」を意味する副詞句です。
「かの者は(=死者は)平穏の内に休息するのがよい」というのが直訳で、「(死者は)安らかに眠りたまえ」と訳せます。
主語は3人称単数であれば性は問いません。
R.I.P.の省略形で墓碑銘に刻まれます。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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