エッセイ

Omnia tempus habent. すべてには時がある

英語で言うSVOの構文になっています。Omnia が主語、tempus が目的語、habent が動詞です。Omnia は複数、tempus は単数です。動詞 habent の形から、主語が複数形だとわかります。それで Omnia が主語とわかります。

tempus はどうして対格なのでしょう?

というのも、第一、第二変化名詞を学んだ人なら、tempus の形を見て「男性名詞、第二変化」とピンと来るはずです。たとえば dominus (主人)も第二変化名詞の代表ですが、-us で終わります。そして、-us で語尾が終わる名詞のことを第二変化名詞と理解したはずです。

であれば、tempus は第二変化であり、これが主語にならないのはおかしい?というのが素朴な疑問となるでしょう。

ここで大事なのは、単数属格です。dominus は domini となり、-i で終わります。第二変化名詞の特徴です。

tempus はどうでしょうか?

temporis となっています。つまり -i でおわりません。-is で終わる名詞を第三変化名詞と称します。

ですから -us で終わるから第二変化名詞という風にはならないことに注意して下さい。

ということで第三変化だということまでわかりました。

次に大事なのが「性」です。

こればかりは辞書を見ないとわかりません。tempus は中性名詞とわかります。

ここでおさえておきたいのは、中性名詞は主格と対格とが同じ形という点です。

つまり、tempus は単数主格かもしれないし、単数対格かもしれないということです。

先に、主語はOmnia だと言いました。そして habent の形と合致していることも見ました。消去法的に tempus は主語ではなく、ということは主格ではない、よって「対格」と決められます。

長い時間かかりましたが、以上のことを(できるだけ)瞬時に判断し、Omnia が tempus を habent している、と訳の順序を組み立てられないといけません。案外簡単に見えてつまづきやすい文なので少し長く説明しました。

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