語彙と文法
「クゥィドクゥィド・プラエキピエース・エストー・ブレウィス」と読みます。
quidquidは不定関係代名詞quisquis(m.f.), quidquid(n.)の中性・単数・対格です。「~するところのものはなんであれ」という意味です。
praecipiēsは「教える」を意味する第3変化動詞 praecipiō,-ere の直説法・能動態・未来、2人称単数です。
estō は不規則動詞 sum,esse の命令法・未来、2人称単数です。
brevisは第3変化形容詞 brevis,-e(短い)の男性・単数・主格です。
「あなたが教えるものはなんであれ、(あなたは)短くあれ」と訳せます。
ホラーティウスの『詩論』に見られる表現です(Hor.A.P.335)。
詩学 (岩波文庫)
アリストテレース ホラーティウス 松本 仁助
追記
ホラーティウスは同じ詩の中で、「私は短くあるように努めるが、(意味が)曖昧になる」という指摘も行っています。