語彙と文法
「ヌードゥム・ラトロー・トランスミッティト」と読みます。
nūdum は「裸の」を意味する第1・第2変化形容詞nūdus,-a,-umの男性・単数・対格です。
latrō は「追いはぎ」を意味する第3変化名詞、単数・主格です。
transmittit は「通り過ぎる」を意味する第3変化動詞 transmittō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「追いはぎは(latrō)裸の者を(nūdum)(無視して)通り過ぎる」が直訳です。
「裸の者は追いはぎも通り過ぎる」と訳してもよいです。
セネカの『倫理書簡集』に見られる言葉です(Ep.14.9)。
セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也
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