P.S.(追伸)は何の略語?| 読者の質問

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P.S.は何の略語か?

読者からP.S.は何の略語か質問を受けました。

答えはラテン語のpost scriptum(ポスト・スクリプトゥム)の略語です。

語彙と文法

post: 「後で」を意味する副詞。
scriptum: scrībō,-ere(書く)の完了分詞、中性・単数・主格。名詞的に用いられ、「書かれたもの」を意味する。

逐語訳

「後で(post)書かれたもの(scriptum)」。

P.S.について補足説明

別の訳し方も可能です。それは、「書かれたもの(scriptum)の後で(post)」。この場合のscriptumはP.S.以下の内容より前に書かれた文章全体を指します。

しかしラテン語の動詞にpostscrībō,-ere(あとに書く、書き加える)があり、上の逐語訳の解釈はこの動詞の成り立ちを基にしています。すなわち、P.S.以下はこの動詞の完了分詞postscriptum(<本文の>あとに書かれたもの)となります。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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