『ギリシャ・ローマ名言集』(ローマの部13番)に「いぬのじ」と題して次のラテン語と日本語訳が紹介されています。
sonat hic de nare canina littera. ペルシウス『風刺詩』第一番109
ほれ、そう言うかたそばから、犬の字が鼻の穴から響いているではないか。(柳沼訳)
以下、テキストにマクロンをつけ、直訳を試みます。
sonat hīc dē nāre canīna / littera. (1.109-110)
語彙と文法
sonat: sonō,-āre(音を出す)の直説法・能動態・現在、3人称単数。
hīc: このとき、ここで(副詞)
dē: <奪格>から
nāre: nāris,-is f.(鼻)の単数・奪格。
canīna: 第1・第2変化形容詞canīnus,-a,-um(犬の)の女性・単数・主格。litteraにかかる。
littera: littera,-ae f.(文字)の単数・主格。
逐語訳
このとき(ここで)(hīc)鼻(nāre)から(dē)犬の(canīna)文字が(littera)音を出す(sonat)。
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