Domine, dirige nos.

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domine, dirige nos.

「ドミネ・ディーリゲ・ノース」と読みます。
domine は「主人」を意味する第2変化名詞 dominus,-ī m. の単数・呼格です。「主よ」と訳せます。
dominusのように第2変化の男性名詞は単数・呼格の語尾が-eで終わります。
(「ブルートゥスよ、おまえもか」は、Et tū, Brūteとなります)。
dīrige は「導く、向ける」を意味する第3変化動詞 dīrigō,-ere の命令法・能動態・現在、2人称単数です。
命令法・能動態・現在、2人称単数(=目の前の相手に今命令する言い方)は、不定法・能動態・現在(=辞書の見出しの右隣の形)から-reを取った形です。
nōs は1人称複数の人称代名詞、対格です。「我らを」と訳せます。
「主よ、我らを導き給え」という意味です。
ロンドン市のモットーです。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 為になりました。イギリス製のメガネケースにエンボスされていました。ロンドンっ子ならこのラテン語を理解しているんでしょうね。

    • 山下です。コメントをありがとうございました。メガネケースにもラテン語が記されているとは驚きです。

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