Vulgus amicitias utilitate probat.

  • URLをコピーしました!

「ウルグス・アミーキティアース・ウーティリターテ・プロバト」と読みます。
vulgus は、第2変化名詞vulgus,-i n.(m.)(大衆)の単数・主格で、この文の主語です。
n.(m.)というのは中性扱いが基本ですが、男性名詞扱いされることもあるという意味です。
amīcitiās は第1変化名詞 amīcitia,-ae(友情)の複数・対格です。
ūtilitāte はūtilitās,-ātis f.(便宜)の単数・奪格です(「判断の奪格」)。「便宜によって」、「便宜に基づいて」という意味になります。
probat は probō,-āre(認める)の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「大衆は、友情を、便宜によって是認する。」と訳せます。
多くの人は、自分に便宜を図ってくれる、都合のいい人を友達にしたがる、という意味で理解できます。
オウィディウスの『黒海からの手紙』に見られる表現です。(Pont.2.3.8)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次