「テンプス・クゥォド・アドフーク・アウト・アウフェレーバートゥル・アウト・スブリピエーバートゥル・アウト・エクスキデーバト・コッリゲ・エト・セルウァー」と読みます。
tempus は「時間」を意味する第3変化名詞tempus,-poris n.の単数・対格です。colligeとservaの目的語です。
quod は関係代名詞quī, quae, quodの中性・単数・主格です。
adhūc は「今まで」を意味する副詞です。
aut は「あるいは~」を意味する接続詞です。
auferēbātur は「奪い去る」を意味する不規則動詞(ferōの合成動詞)auferōの直説法・受動態・未完了過去、3人称単数です。
subripiēbātur は「盗む」を意味する第3変化動詞subripiō,-ere の直説法・受動態・未完了過去、3人称単数です。
excidēbat は「こぼれ落ちる」を意味する第3変化動詞 excidō,-ere の直説法・能動態・未完了過去、3人称単数です。
collige は「集める」を意味する第3変化動詞 colligō,-ere の命令法・能動態・現在、2人称単数です。
servā は「守る」を意味する第1変化動詞 servō,-āre の命令法・能動態・現在、2人称単数です。
「今まで奪い去られたか、盗まれたか、こぼれ落ちた時間をかき集めて守れ」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる表現です(Ep.1.1)。
セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也