Necessitas non habet legem.

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「ネケッシタース・ノーン・ハベト・レーゲム」と読みます。
necessitasは「必要、窮乏」を意味する第3変化名詞necessitās,-ātis f.の単数・主格です。
habetは「持つ」を意味する第2変化動詞 habeo の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
legemは「法、法律」を意味する第3変化名詞lex の単数・対格です。
「必要は法を持たない」と訳せます。主語を「窮乏」と訳すとニュアンスがわかりやすくなります。
学校や会社に遅刻しそうなとき信号のルールは守りづらい、という例を想起すればよいでしょう。
すなわち、必要に迫られれば、法を犯してでも目的を達成しようとする人間の性を言い当てた表現です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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