ウェルギリウス– tag –
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訳と解説
女王ディードーの政治
講読クラスではウェルギリウス『アエネーイス』を読んでいます。昨日の授業では、次の表現が目にとまりました。カルターゴーの女王ディードーの政治を端的に言い表したものです。主語はディードーですが、キケローの思想にも通じるウェルギリウスの平和へ... -
訳と解説
ディードーの死
ウェルギリウスの『アエネーイス』には魅力的な登場人物が数多く描かれますが、作品前半のもっとも重要な登場人物の一人として、カルターゴーの女王ディードーの名を挙げることができるでしょう。彼女は主人公アエネーアースを呪いつつ、自ら死を選びます... -
訳と解説
噂の女神:これよりも速い害悪はほかにない(ウェルギリウス・アエネーイス)
「噂」(ファーマという女神)について 『アエネーイス』第4巻に「噂」の女神が登場します。fāmaは「噂」を意味する一般名詞ですが、173行目を見るとFāma(ファーマ)と大文字で使われています。これは女神として扱われている例です。ただし「害悪」(174 ... -
訳と解説
ウェルギリウス『農耕詩』第3巻エピローグより
ウェルギリウス『農耕詩』第3巻エピローグ:「ノーリクムの疫病」より 478-481 Hīc quondam morbō caelī miseranda coorta est tempestās tōtōque autumnī incanduit aestū et genus omne necī pecudum dedit, omne ferārum, corrūpitque lacūs, infēcit p... -
ラテン語格言
Fervet opus.
語彙と文法 「フェルウェト・オプス」と読みます。fervet は「熱くなる、沸騰する」を意味する第2変化動詞 ferveō,-ēre の直説法・能動態・現在、3人称単数です。opusは第3変化名詞opus,operis n.(仕事)の単数・主格で、文の主語です。「仕事が熱を帯び... -
西洋古典
『農耕詩』のスプラギス(4.559-566)
ウェルギリウスの『農耕詩』は次の8行で締めくくられています。一般にスプラギス(印章、自分が作者だと知らせるサインのようなもの)と呼ばれる箇所です。 Haec super arvorum cultu pecorumque canebam et super arboribus, Caesar dum magnus ad altum ... -
ラテン語格言
Fata obstant.
語彙と文法 「ファータ・オプスタント」と読みます。fāta は「運命」を意味する第2変化名詞 fātum,-ī n. の複数・主格です。obstant は「反対する、邪魔する」を意味する第1変化動詞 obstō,-āre の直説法・能動態・現在、3人称複数です。「運命が邪魔をす... -
ラテン語格言
Fata viam invenient.
「ファータ・ウィアム・インウェニエント」と読みます。 fāta は「運命」を意味する第2変化名詞fātum,-ī n.の複数・主格です。 viam は「道」を意味する第1変化名詞 via,-ae f.の単数・対格です。 invenient は「見つける、発見する」を意味する第4変化動... -
ラテン語格言
Felix qui potuit rerum cognoscere causas.
語彙と文法 「フェーリクス・クゥィー・ポトゥイット・レールム・コグノスケレ・カウサース」と読みます。Fēlixは第3変化形容詞fēlix,-īcis(幸福な)の男性・単数・主格です。文の補語です。動詞est(sumの直説法・現在、3人称単数)が省略されています。...