語彙と文法
「ナートゥーラ・セーミナ・ノービース・スキエンティアエ・デディト・スキエンティアム・ノーン・デディト」と読みます。
マクロンをつけると、Nātūra sēmina nōbīs scientiae dedit. です。
nātūraは「自然」を意味する第1変化名詞 nātūra,-ae f. の単数・主格です。
sēminaは「種」を意味する第3変化名詞 sēmen,-minis n. の複数・対格です。
nōbīsは1人称複数の人称代名詞nōsの与格です。
scientiaeは「知識、知」を意味する第1変化名詞 scientia,-ae f. の単数・属格です。
deditは「与える」を意味する不規則動詞 dō,dare の直説法・能動態・完了、3人称単数です。
scientiamはscientiaの単数・対格です。
「自然は我々に知の種を与えた。知は与えなかった」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる表現です(Ep.120.4)。
文献案内
セネカ哲学全集〈6〉倫理書簡集II
セネカ Seneca