語彙と文法
「ウィーウェレ・ミーリターレ・エスト」と読みます。
vīvereは「生きる」を意味する第3変化動詞 vīvō,-ere の不定法・能動態・現在です。「生きること」と訳せます。文の主語です。
mīlitāreは「戦う」を意味する第1変化動詞 mīlitō,-āre の不定法・能動態・現在です。「戦うこと」と訳せます。文の補語です。
estは不規則動詞 sum,esse(~である)の直説法・現在、3人称単数です。ラテン語で不定法は中性の単数名詞として扱われます。
vīvereを主語、mīlitāreを補語ととると、「生きることは戦うことである」と訳せます。
文法的には主語と述語を逆にとらえることも可能ですが、意味が不鮮明になります。
セネカの『倫理書簡集』に見られる表現です(Ep.96.5)。
セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也