母音の間にはさまれたjは[i+j]になります。
ラテン語では慣例上、母音にはさまれたjの前の母音に長母音をつけますが、発音は[短母音+i+j+母音]になります。mājor(より大きい)は「マイヨル」(mai+jor)です。
同様に、cūjus(関係代名詞quīの属格)は「クイユス」(cui+jus)です。
ではクエスチョン。
1)pējorの発音はどうなりますか?
答えは、「ペイヨル」(pei+jor)です。
2)Pompējusの発音は?
答えは、「ポンペイユス」(Pompei-jus)です。
3)Trōjaは?
答えは「トロイヤ」(Troi-ja)です。
4)ējusは?
答えは「エイユス」(ei-jus)です。
研究社の『羅和辞典』は上の原則に従った表記をしています。翻訳を読むと、たとえば「ポンペイウス」とか「トロイア」という表記を見かけますが、間違いというわけではありません。翻訳においては慣例を重んじる場合が多くあり、ポンペイウス、トロイアと表記されることの方が多い印象です。
上で述べたことは、『しっかり学ぶ初級ラテン語』p.12で説明しています。