Omnem crede diem tibi diluxisse supremum.

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「オムネム・クレーデ・ディエム・ティビ・ディールクシッセ・スプレームム」と読みます。
omnem は「すべての」を意味する第3変化形容詞 omnis,-e の男性・単数・対格です。diemにかかります。
crēde は「信じる」を意味する第3変化動詞 crēdō,-ere の命令法・能動態・現在、2人称単数です。
diem は「日」を意味する第5変化名詞diēs,-ēī c. の単数・対格です。diēsは男性名詞としても女性名詞としても使われますが、この文ではsuprēmumの形から男性名詞として使われていることがわかります。
tibi は2人称単数の人称代名詞 tū の単数・与格です。「あなたにとって」。
dīluxisse は第3変化動詞 dīlūcescō,-ere(輝く)の不定法・能動態・完了です。
suprēmum は第1・第2変化形容詞suprēmus,-a,-um(最後の)の男性・単数・対格です。「副詞的用法」。「最後のものとして」、すなわち「最後に」。
逐語訳は、「すべての(Omnem)日が(diem)あなたにとって(tibi)最後の状態で(suprēmum)輝いたことを(dīluxisse)信じよ(crēde)」。
「毎日があなたにとって最後に輝いた一日であったと信じよ」と訳せます。
こう信じれば、翌朝の太陽は心から感謝できます。
ホラーティウスの言葉です(Ep.1.4.13)。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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