訳と解説– category –
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訳と解説
「心を入れ替えよ」(キケロー『ピリッピカ』1.35より)
Cicero キケローは『ピリッピカ』の中で宿敵アントーニウスに向かって一種の最後通告のようなセリフを浴びせます。 Quārē flecte tē, quaesō, et māiōrēs tuōs respice atque ita gubernā rem pūblicam, ut nātum esse tē cīvēs tuī gaudeant, sine quō ne... -
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「言葉は真の人間性に固有である」(キケロー『弁論家について』1.32より)
Cicero 「言葉は真の人間性に固有」(キケロー『弁論家について』1.32より) Age vērō, nē semper forum, subsellia, rostra cūriamque meditēre, quid esse potest in ōtiō aut iūcundius aut magis prōprium hūmānitātis, quam sermō facētus ac nullā i... -
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セネカ『倫理書簡集』3.2を読む:友情について
セネカ『倫理書簡集』3.2を読む:友情について <テクスト> [2] ... Tū vērō omnia cum amīcō dēlīberā, sed dē ipsō prius: post amīcitiam crēdendum est, ante amīcitiam iūdicandum. Istī vērō praeposterō officia permiscent quī, contrā praecepta... -
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O tempora! O mores!
「オー・テンポラ・オー・モーレース」と読みます。 Ō は英語の Oh と同じく感嘆、詠嘆を表す間投詞です。 tempora は「時」を意味する第3変化名詞 tempus,-poris n. の複数・対格です。複数の場合、「時代」という意味が生まれます。この対格は「感嘆の対... -
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セネカ『倫理書簡集』2.2を読む:読書のコツ
セネカ『倫理書簡集』2.2を読む:読書のコツ [2] (1) Illud autem vidē, nē ista lectiō auctōrum multōrum et omnis generis volūminum habeat aliquid vagum et instabile. (2) Certīs ingeniīs immorārī et innūtrīrī oportet, sī velīs aliquid traher... -
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セネカ『倫理書簡集』17.5を読む:哲学の勧め
セネカの『倫理書簡集』を読む:哲学の勧め(Sen.Ep.17.5) 言い訳せず、今すぐ哲学を学びなさい、という内容です。 (全文) Sī vīs vacāre animō, aut pauper sīs oportet aut pauperī similis. Nōn potest studium salūtāre fiērī sine frūgālitātis cū... -
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ウェルギリウス『アエネーイス』第Ⅰ巻「序歌」を読むKindle版
「ウェルギリウス『アエネーイス』第Ⅰ巻「序歌」を読む(Kindle版)」は、けっこう力を入れて書きました。ワードの原稿で調べると約2万7千字ほどです。 本の紹介文を転載します。 ウェルギリウスの『アエネーイス』第1巻序歌(1-33)のすべての単語につい... -
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女王ディードーの政治
講読クラスではウェルギリウス『アエネーイス』を読んでいます。昨日の授業では、次の表現が目にとまりました。カルターゴーの女王ディードーの政治を端的に言い表したものです。主語はディードーですが、キケローの思想にも通じるウェルギリウスの平和へ... -
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ディードーの死
ウェルギリウスの『アエネーイス』には魅力的な登場人物が数多く描かれますが、作品前半のもっとも重要な登場人物の一人として、カルターゴーの女王ディードーの名を挙げることができるでしょう。彼女は主人公アエネーアースを呪いつつ、自ら死を選びます...