キケロー– tag –
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訳と解説
文学万歳!| キケロー『アルキアース弁護』より
キケローの『アルキアース弁護』に次のような印象深い表現があります。言ってみれば「文学万歳!」と主張している一文です(16節)。 以下、テクストと和訳、語釈、逐語訳を3つに分けて紹介します(その1~その3)。 キケロー『アルキアース弁護』16節... -
ラテン語格言
O vitae philosophia dux. おお人生の指導者たる哲学よ
「オー・ウィータエ・ピロソピア・ドゥクス」と読みます。ōは感嘆詞で、「おお」と訳します。vītaeは第1変化名詞 vīta,-ae f.(人生)の単数・属格です。duxにかかります。philosophiaは第1変化名詞 philosophia,-ae f.(哲学)の単数・呼格です。「哲学よ... -
ラテン語格言
Nam quod semper movetur, aeternum est.
「ナム・クゥォド・センペル・モウェートゥル・アエテルヌム・エスト」と読みます。namは「というのは、じじつ」を意味する接続詞です。quodは関係代名詞 qui,quae,quodの中性・単数・主格です。先行詞 id(指示代名詞 is,ea,idの中性・単数・主格)は省略... -
西洋古典
キケローの名言・名句50選
キケロー(BC106-43) 古代ローマの政治家にして哲学者であったキケロー(前106-前43)は、「西欧の源流に聳え立つ『知』の巨人」(岩波書店の「キケロー選集」PR文)と評されるように、とりわけルネッサンス以降のヨーロッパ的教養(フーマニタースの思想... -
訳と解説
Ipse dixit. 子曰わく
語彙と文法 「イプセ・ディクシト」と読みます。ipse は強意代名詞 ipse の男性・単数・主格です。dixit は「言う」を意味する第3変化動詞 dīcō,-ere の直説法・能動態・完了、3人称単数です。直訳では「彼自身が語った」となります。キケローの『神々の本... -
西洋古典
「死はなにものでもない」─キケロー『老年について』(66節)
キケロー『老年について』(66節) キケローは『老年について』(De Senectute)の中で大カトー(老人の鑑として登場)に次のように語らせています。(66節) Avaritia vero senilis quid sibi velit, non intellego;老人の貪欲さが何を自らに求めているか... -
ラテン語格言
Tu vero enitere et sic habeto non esse te mortalem, sed corpus hoc.
語彙と文法 「トゥー・ウェーロー・エーニーテレ・エト・シーク・ハベートー・ノーン・エッセ・テー・モルターレム・セド・コルプス・ホク」と読みます。Tūは2人称単数の人称代名詞、主格。「おまえは」。vērōは「たしかに」を意味する副詞。ēnītereは形式... -
ラテン語格言
Memoria minuitur nisi eam exerceas.
語彙と文法 「メモリア・ミヌイトゥル・ニシ・エアム・エクセルケアース」と読みます。memoriaは「記憶、記憶力」を意味する第1変化名詞memoria,-ae f.の単数・主格です。minuiturは「小さくする、損なう」を意味する第3変化動詞 minuō,-ereの直説法・受動... -
ラテン語格言
Vestra vero quae dicitur vita mors est.
「ウェストラ・ウェーロー・クゥァエ・ディーキトゥル・ウィータ・モルス・エスト」と読みます。vestraは2人称複数の所有形容詞vester,-tra,-trum(あなたがたの)の女性・単数・主格。vitaにかかります。vestra...vitaは文脈をふまえ「おまえたちの生は」...