eōの命令法・二人称・複数など

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不規則動詞 eō,-ire(行く)の命令法・現在、2人称複数を含む詩行として、また、接続法もあり、ちょうどよい読解の材料として、次の表現をメモしておきます。出典は、ウェルギリウスの『アエネーイス』(11.24以下)です。なお、日本語訳は意訳です。

ite,’ ait ‘egregias animas, quae sanguine nobis
hanc patriam peperere suo, decorate supremis 25
muneribus, maestamque Euandri primus ad urbem
mittatur Pallas, quem non uirtutis egentem
abstulit atra dies et funere mersit acerbo.’

さあ行け。卓越した魂に対し、われわれのために自らの血で
この地を祖国としてもたらした魂に対し、最後の務めを果たして
称えよ。エウアンドルスの悲嘆にくれる都へ最初に
送るのはパラスだ。彼こそは武勇に秀でながら
黒い日が奪い去り、冷酷な死の淵に沈めた男」。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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