農耕詩– tag –
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訳と解説
「農耕賛歌」(訳):ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻エピローグ
ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻エピローグでは、幸福な農夫の生活が描かれる中、 「事物の根元を知り、すべての恐怖と、祈りを拒絶する運命と、アケロン(冥界)の絶えることのない喧噪とを、足下に踏み敷くことのできた人は幸いである。」 とエピクルス... -
西洋古典
「春の賛歌」(訳):ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻より
『農耕詩』第2巻には、3つの「賛歌」があります(「イタリア賛歌」、「春の賛歌」、「農耕賛歌」)。 2番目の「春の讃歌」と呼ばれる箇所で、詩人は、春のにおける自然界の営みをギリシア神話(とりわけヘシオドスの『神統記』)のエピソード(「大地と天... -
西洋古典
すべての土地がすべてを生むことはできない
古代ローマの詩人ウェルギリウスは、『農耕詩』の中で表題の言葉を語っています(2.109)。 すなわち「土地にはいろいろな性質があるし、植物の種類も多様である。すべての土地からすべて(の種類の植物)が生まれるのではない」と。詩人はこの行に続けて、... -
西洋古典
人間にとって技術とは何か
ウェルギリウスは、『農耕詩』第一巻118行以下で、人間の技術の発見と発展の歴史について次のように振り返っています。ヘーシオドスとルクレーティウスの影響が大きいと思われます。 118 しかし、人間と牛の労働が大地を耕すことで、これら(の農耕の苦労... -
西洋古典
『農耕詩』における多様性の問題
『牧歌』第四歌では、大地の自発性が新しいヘシオドス的黄金時代の特徴として示され、「すべての土地はすべてのものを生むだろう」(39 omnis feret omnia tellus)と言われています。他方、『農耕詩』ではこれとは対照的に、 「だが、すべての土地がすべ... -
ラテン語格言
In tenui labor, at tenuis non gloria.
語彙と文法 「イン・テヌイー・ラボル・アト・テヌイス・ノーン・グローリア」と読みます。Inは「<奪格>で」を意味する前置詞です。tenuī は第3変化形容詞 tenuis,-e(小さい)の中性・単数・奪格です。名詞的用法です。「小さいものの中に」。labor は... -
ラテン語格言
Optima quaeque dies miseris mortalibus aevi prima fugit.
「オプティマ・クゥァエクゥェ・ディエース・ミセリース・モルターリブス・アエウィー・プリーマ・フギト」と読みます。 optima は「最良の」を意味します。第1・第2変化形容詞 bonus,-a,-um の最上級です。 quaeque は不定形容詞quisque,quaeque,quodque...
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