西洋古典– category –
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西洋古典
今の苦しみを思い出して喜べる日も訪れる
『アエネーイス』第一巻の冒頭に見られる言葉です。主人公は未知の土地(カルターゴー)に漂着したとき,心中不安と希望が交錯しますが、表題の言葉を含む激励を部下に与えます(1.198-207)。 「おお、仲間の者たちよ、我々はかつて様々の苦難を知らぬわ... -
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戦争と一人の英雄
ローマの詩人ウェルギリウスは、叙事詩『アエネーイス』(アエネーアースの物語)をかきました。アエネーアースはトロイアの王子でしたが、ギリシア軍との戦いに敗れ(これがトロイア戦争で、ホメーロスが『イーリアス』の中で描いています)、祖国を脱出... -
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『アエネイス』第1巻から4巻までの流れ
第1巻:カルターゴーに漂着したアエネーアース(トロイアの王子)とその仲間は,ディードー(カルターゴーの女王)に温かく迎えられます.夫シュカエウスを兄に殺され(このエピソードはシェイクスピアの『ハムレット』を連想させます)、兄の手を逃れて... -
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ウェルギリウスの『農耕詩』(まとめ)
※以下、メモ書きです。 時代背景 前70(10月15日)-前19(9月21日)。プーブリウス・ウェルギリウス・マローは、マントウァ(現マントヴァ)近くの村にて生を受ける。(ドナートゥス『伝記』二節、他) 内乱と政争に明け暮れる祖国。 カティリーナの反乱... -
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オルペウスとエウリュディケ:ウェルギリウス『農耕詩』第4巻エピローグ
ウェルギリウスの『農耕詩』第4巻エピローグの試訳 ウェルギリウスの『農耕詩』第4巻の後半には「アリスタエウス物語」と呼ばれる「脱線話」(digression)があります。その中に次に紹介するような「オルペウスとエウリュディケ」のエピソードが見いだせま... -
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タレントゥムの老人
ウェルギリウスの『農耕詩』第4巻の初めには、自然と共生する老人の姿が描かれています(詩人の思い出という形をとっています)。蜜蜂の生態を語る箇所ですので、文学の技法上「脱線話」(digression)の一つとみなされます。 125 なぜなら私は思い出す。... -
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愛は遠ざけるべし
ヘーローとレアンドロスの悲劇について、ウェルギリウスは『農耕詩』第3巻258-263で次のように言及しています。 「恐ろしい愛に身を焦がす、かの若者を想え。彼は真暗な夜更けに、嵐が吹き荒れ波立ち騒ぐ海峡を泳ぎ渡る。彼の頭上には天の巨大な門が雷鳴を... -
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『農耕詩』第3巻序歌(訳)
『農耕詩』第3巻序歌の訳を紹介します。 3.1-2 Te quoque, magna Pales, et te memorande canemus pastor ab Amphryso, uos, siluae amnesque Lycaei. 偉大なるパレース*よ、あなたのことも歌おう。またあなたのことも、アムプリュスス川のそばで名を馳せ... -
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「農耕賛歌」(訳):ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻エピローグ
ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻エピローグでは、幸福な農夫の生活が描かれる中、 「事物の根元を知り、すべての恐怖と、祈りを拒絶する運命と、アケロン(冥界)の絶えることのない喧噪とを、足下に踏み敷くことのできた人は幸いである。」 とエピクルス...