2013-06-02 受講者の声

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ラテン語講習会受講者のお声を御紹介します。去る6月2日に東京で行った講習会(「わかる!ラテン語Ⅰ」)を受講された方のメッセージです。まずはAさんのメッセージ。

貴重な体験をさせていただいて、有難うございました。
迷いに迷いましたが、参加して本当に良かったです。

正直に言いますと、予習は第一変化形容詞までしか出来なかったのです。
迷いすぎて申し込みが直前すぎたこともありますが、英語ですでにつまずいてる身としては
予習してどれだけ自分の中に取り込めるだろうと、もうただ必死で教科書に書かれたままをノートに書き写しながら、
読み返し、確信のないまま発音しの繰り返しでした。

ですから活用表にドキッとし格の呼び方一つ一つにドキッとしたのですが、そのうち面白くなってきたのが自分でもわかりました。
子供のようですが、今まで知らなかったことを発見した喜びでしょうか。

そして昨日は、先生の熱い講義に時間を忘れて聞き入っていました。

ひとつ大きな気づきは予習した範囲とそうでないところの、自分の感覚の変化。
一歩道を挟んだら、自分が今何をしてるのか分からなくなりました。

すみませんでした。

辞書すらまだ持っていないのにどうなることかと思いましたが、改めてラテン語の世界に魅了されました。
教科書にもありましたね。案ずるより産むが易しと。
申し込む前と今ではまったく違う時間が流れています。お目にかかれて、本当に良かったです。

「ラテン語の世界に魅了されました」というお言葉をいただけて何より嬉しく思います。今回は、事前に予習して頂くスタイルを取りました。ギリギリで申し込まれた方の場合、その予習の時間が十分にお取り頂けなかったと思いますが、その分じっくり復習すれば大丈夫です。今後一月に一度のペースで講習会を開く予定です。次はBさんのメッセージ。

大変興味深く密度の濃い授業をどうもありがとうございました。
発音や辞書の引き方がわかってとてもうれしいです。

ラテン語を習うのは初めてで、とにかく「予習をしていかねば!」と
教科書をプリントアウトして毎日仕事の行き帰りに電車の中で
「rosa, rosae, rosae, …」と暗記していました。

先生の教科書は大変わかりやすく、覚えるのが楽しいです。
出版されるのが楽しみです。
プリントアウトでもいいのですが、使っているうちにだんだんフチがヨレてきて
めくりにくくなってきましたので、書籍の形で手にしたいです。

「deus」のあたりでしたか、「あっ、これは「Te Deum」の「deum」だ!」と
気がつき、その時それまで私の目の前に「テ・デウム」と
カタカナで横たわっていたものがゆらりと立ち上がってきたのです。
それは石碑に刻みつけられたような、影を持った立体の「Te Deum」でした。
同時に「Dies Irae」「Agnus Dei」「Lux Aeterna」など、
キリスト教音楽で聞きなれた言葉(私自身は異教徒に過ぎず、
音楽を時々聴くくらいですが)が次々と立ち上がり、私を取り囲み、
これはちょっとした感動でした。

キリスト教音楽のことばかり言っていますが、ゆくゆくはキリスト教以前の世界、
できたら詩を読みたいと思っています。

お書きになったように、格変化の暗記をすると何かが見えてきます。たしかに「理屈」は教科書である程度わかりますが、目の前のラテン語の文に対して「何か」を感じるためには――この受講生の言葉を借りれば何かが「立ち上がる」のを感じるためには――、ひたすら暗記しないといけません。逆に言えば、気をつけるのはそれだけです。無理なくテンポ良く、暗記すべきものをしっかりものにしていってください。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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