西洋古典– category –
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西洋古典
雀が死んだ:カトゥッルス
『詩集』第1歌第3歌 カトゥッルスの『詩集』第1巻第3歌は次のような詩です。訳と共にご紹介しましょう。 Lugete, o Veneres Cupidinesque, et quantum est hominum venustiorum: passer mortuus est meae puellae, passer, deliciae meae puellae, quem pl... -
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不実な恋人へのうらみ:カトゥッルス
カトゥッルス『詩集』1.72 Dicebas quondam solum te nosse Catullum, Lesbia, nec prae me velle tenere Iovem. dilexi tum te non tantum ut vulgus amicam, sed pater ut gnatos diligit et generos. nunc te cognovi: quare etsi impensius uror, 5 m... -
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著作権とは?
Carmina Paulus emit, recitat sua carmina Paulus. nam quod emas possis iure vocare tuum. パウルスは詩を買う。パウルスはその詩を自分の詩として朗読する。 自分で買うものは、自分のものと正当に呼ぶことができるから。(2.20) <語彙> carminaは「... -
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人間の誕生
ローマの詩人オウィディウスは、天地の創造について述べたあと、人間の誕生について、次のように述べています。 「しかし、今までのところ、これら(=魚、獣、鳥)よりも崇高で、いっそう高度の知的能力をもち、ほかのものを支配することのできるような生... -
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ラテン語版「四季の歌」
ラテン語版「四季の歌」(オウィディウスによる)をご紹介しましょう。 Poma dat autumnus: formosa est messibus aestas: ver praebet flores: igne levatur hiems. Ov.Rem.187ff. 秋は果実を与える。夏は豊作で美しい。 春は花々をもたらす。冬は火で楽... -
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「人生を演じきる」
キケローは『老年について』の中で人生を劇に例え、ある場面の役者は自分の役を演じきったら、劇の最後まで残っていてはいけないといいます。 この世に於ける自分の役はなになのか? 何を演じきることが自分の務めなのか。 日頃なかなか立ち止まって考える... -
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「人は与えられた時間に満足すべし」
キケローの『老年について』の中に、以下の表現があります。「人は与えられた時間(寿命)に満足すべし」とという内容です。 69. Quamquam, O di boni! とはいえ、おお、立派な神々よ、 quid est in hominis natura diu? 人間の本性の中において何が長くあ... -
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「老年は気むずかしいか」
キケローは『老年について』の中で、老人が気むずかしいという意見について反対意見を述べています。 65節. At sunt morosi et anxii et iracundi et difficiles senes. Si quaerimus, etiam avari; sed haec morum vitia sunt, non senectutis. だが老人... -
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「すべての土地がすべてを生むだろう」(ウェルギリウス『牧歌』第4歌訳)
ウェルギリウスの『牧歌』とは、田園世界の美しさや恋、歌を主題とした詩10篇(各々100行前後の短い詩)を集めた詩集です。詩人が30歳前後の頃の作品であるといわれています。次にご紹介する第4歌は、典型的な牧歌と言うには、やや社会的、政治的...