前回のふりかえり:人はなぜ働くのか
- 西洋文化に於ける労働観について。ヘーシオドス(紀元前700年頃)の『仕事と日』における「五時代説話」と「パンドラの壺」、「プロメーテウスによる火盗み」。
- ウェルギリウス(BC70-19)による黄金時代解釈。
『牧歌』4における「黄金時代がやってくる」。赤子の成長とともに時代は鉄の時代から黄金時代に戻る。→『牧歌』4歌の訳。 - 『農耕詩』における「多様性のテーマ」。
Ferre omnes omnia possent.(すべて<の土地>がすべてを生むだろう)から、Nec vero terrae ferre omnes omnia possunt.(だがすべての土地がすべてを生むことはできない)へ。(前者は『牧歌』4の表現。) - 黄金時代にない新たな価値。「『農耕詩』における多様性の問題」(『牧歌』、ルクレーティウスの作品との関係において)。
- Rara juvant.(Mart.4.29.3)「珍しきものが喜ばれる」(マルティアーリス)
- Varietas delectat.(Cic.N.D.1.22)「多様性は喜ばせる」(キケロー)
今日のテーマ:人はなぜ働くのか(2)
- ウェルギリウスの「農耕詩」を読む。
- 労働観の改変。罰としての労働から試練としての労働へ。
「人間にとって技術とは何か」(ユピテルの意志) - 人間の喜びとしての労働。
「農耕賛歌」(訳)。を読む。
次回のテーマ:自分とは何か
ウェルギリウスの「農耕詩」第三巻序歌(訳)を読む。
「オルペウスとエウリュディケ」(第4巻)