Q. 第1変化名詞の変化を覚えるには?

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第1変化名詞の変化を覚える

rosa (バラ)の変化を覚えます。

単数・主格 rosa
単数・呼格 rosa
単数・属格 rosae
単数・与格 rosae
単数・対格 rosam
単数・奪格 rosā
複数・主格 rosae
複数・属格 rosārum
複数・与格 rosīs
複数・対格 rosās
複数・奪格 rosīs

「ロサ・(ロサ)・ロサエ・ロサエ・ロサム・ロサー / ロサエ・ロサールム・ロシース・ロサース・ロシース」と読みます。単数・呼格は単数・主格と同じなので(第2変化男性名詞を除く)ふつうは読まないです(=無理に覚える必要はない)。

一通り覚えたら何も見ないで書いて確かめてください。rosa, rosae, rosae, rosam, rosā…と順に書いていきます。

覚えたら、「ラテン語検定試験」で腕だめししましょう(PC用)。>>「第1変化名詞」

「rosaの単数・対格は?」→rosam
「rosaの複数・与格は?」→rosīs
「rosaの複数・属格は?」→rosārum
といった具合に答えます。

覚え方のコツは、変化の語尾に注目することです。教科書によっては、変化の語尾を次のように太字で示しています。

単数・主格 rosa
単数・呼格 rosa
単数・属格 rosae
単数・与格 rosae
単数・対格 rosam
単数・奪格 rosā
複数・主格 rosae
複数・属格 rosārum
複数・与格 rosīs
複数・対格 rosās
複数・奪格 rosīs

語尾だけ抜き出すと次のようになります。

単数・主格 -a
単数・呼格 -a
単数・属格 -ae
単数・与格 -ae
単数・対格 -am
単数・奪格 -ā
複数・主格 -ae
複数・属格 -ārum
複数・与格 -īs
複数・対格 -ās
複数・奪格 -īs

これがわかると、rosa以外の別の第1変化名詞も自分の手で変化させることができるでしょう。例として、puella(少女)をとりあげます。

puellaの語尾は-aです。この-aが上の表の1行目の-aに相当します。このことに注意すると、puellaの変化表は次のようになるでしょう。

単数・主格 puell-a
単数・呼格 puell-a
単数・属格 puell-ae
単数・与格 puell-ae
単数・対格 puell-am
単数・奪格 puell-ā
複数・主格 puell-ae
複数・属格 puell-ārum
複数・与格 puell-īs
複数・対格 puell-ās
複数・奪格 puell-īs

便宜的に語尾の前にハイフンを入れています。実際には、puella,puella,puellae,puellae,puellae…と変化します。

この調子でstella(ステッラ、星)もやってみます。

単数・主格 stella
単数・呼格 stella
単数・属格 stellae
単数・与格 stellae
単数・対格 stellam
単数・奪格 stellā
複数・主格 stellae
複数・属格 stellārum
複数・与格 stellīs
複数・対格 stellās
複数・奪格 stellīs

これだけやれば十分でしょう。あとは、辞書を引いたとき、jūstitia,-ae f.(正義)のように、見出しの語尾が-aで終わり、その右横(単数・属格)が-aeとなっている単語が「第1変化名詞」だと意識していくことで、語彙も知らず知らずのうちに増えるでしょう(少なくともラテン語の第1変化名詞には慣れていく)。

ためしに、本サイトの「検索」ボックスに「第1変化名詞」と入れてみましょう。
>>「第1変化名詞」の検索結果

第1変化名詞を含んだ例文が多数見つかるので、見出しのラテン語のどの単語が第1変化名詞か見当をつけてからリンク先の解説を読むようにしてください。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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